不動産売却時の「インスペクション」とは、建物状況調査です。
不動産売却前に、専門家の目で物件の現況を診断してもらうことで、売買契約後の買主とのトラブルを避ける目的、売却しやすくする目的、買主が購入しやすくする目的と言った事を目的としております。
そこで、インスペクションの調査方法や調査までの流れ、メリットとデメリットなどをご紹介します。
不動産売却時のインスペクションの調査方法や流れとは?
インスペクションの調査方法とは?
不動産売却時のインスペクションの調査方法は、原則的には専門家による目視で行いますが、業者によっては、計測機器などでの計測等も行います。非破壊による調査となります。
調査の対象は、構造耐力上主要な部分(柱や梁、床や内壁、基礎、土台、外壁など)と、雨水の侵入を防ぐ部分です。
ひび割れや雨漏りがないかなど、物件の瑕疵がないか、劣化は大丈夫か、などを目視で見ます。
インスペクションの流れとは?
インスペクションの流れについてご紹介します。
1.業者に問い合わせをして見積もりを依頼する
2.必要な書類をそろえて申し込みをする
3.決められた日時に、調査を実施する
4.調査結果の報告を受ける
調査結果で瑕疵がなければ、売却に向けて進めます。
瑕疵が見つかった場合は、修繕するのか価格を見直すのかなどを、売却前に判断します。
不動産売却時のインスペクションのメリットとデメリットとは?
インスペクションのメリット
早く売れやすい
インスペクション済みとして売り出せるため、買い手が見つかりやすくなり、早く売れやすくなります。
引き渡し後の問題を防げる
瑕疵が見つかった場合に、売り出す前に直したり買主と相談したりできるため、引き渡し後に問題になることを防げます。
インスペクションのデメリット
時間や費用がかかる
インスペクション当日の調査にかかる時間は約3時間ですが、見積もりから調査の実施、結果の報告までに約2週間かかります。
また、調査には数万円(相場は5万~8万円前後)の費用が必要です。
備考:費用に関しては、各業者によって大きく変わってまいります。
修繕が必要になる可能性がある
瑕疵が見つかった場合に、修繕費用や時間がかかる可能性があります。
瑕疵の内容によっては、多額の費用や売却計画の大幅な見直しが必要です。
瑕疵が確実に見つかるわけではない
インスペクションが実施されても、瑕疵がすべて見つかるわけではありません。
目視を中心に、計測器でわかる範囲の調査のため、引き渡し後に瑕疵などが見つかる可能性があるので注意が必要です。
インスペクションで知り得た情報は全て告知をしなければならない
インスペクションを実施されて、良い診断書を発行さのであれば全く問題も無く、逆に買主様、売主様にとっても良い結果結びつくかと思いますが、悪い診断結果の場合、売主様にとっては非常に大きなデメリットとなります。