不動産売却で値下げした人は?|売却経験者35人に聞いた値下げのタイミングと幅

株式会社ふぁみりあ(代表者:秋山 信広)は、不動産を売却した経験のある方35名に、売り出し価格の値下げに関する調査を実施し、そのデータをまとめました。
売り出し中の家がなかなか売れず「値下げは失敗なのでは」「いつ・いくら下げればいいのか」と迷っている方に向けて、売却経験者のリアルな値下げの実態をお届けします。アンケートでは35名中31名(約9割)が成約までに売り出し価格を値下げしており、最も多かったのは「1回」の値下げで成約した24名でした。本記事では、値下げの回数やタイミング、値下げ幅の実例、値下げ後の反響の変化を紹介します。
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この記事でわかること
- 売却経験者の約9割が値下げを経験|最も多かった値下げ回数は?
- 家が売れない最大の原因|約7割が振り返った「最初のつまずき」
- 値下げに踏み切ったタイミングと、実際の値下げ幅
- 値下げした人の約6割が実感した、値下げ後の反響の変化
アンケート調査概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査対象 | 不動産(自宅)を売却した経験のある方 |
| 回答者数 | 35名 |
| 居住エリア内訳 | エリアは限定せずに調査(地域別の内訳は集計なし) |
| 年代構成 | 20代以下2名/30代11名/40代15名/50代3名/60代以上4名 |
| 売却形態 | 持ち家の売却(戸建て・マンションなど物件種別は調査項目外) |
| 売却物件の居住年数 | 3年未満3名/3〜5年4名/5〜10年13名/10〜20年10名/20年以上5名 |
| 売却時の家族構成 | 夫婦と小学生以下の子14名/夫婦と中学生以上の子8名/夫婦のみ5名 |
| 売却時の家族構成(続き) | 二世帯・多世代5名/単身3名 |
| 調査方法 | インターネットによるアンケート調査 |
| 調査期間 | 2026年10月 |
| 注記 | 本記事は統計調査ではなく、実際の売却経験者の声をまとめたものです |
不動産売却で値下げした人は35名中31名|最も多いのは「1回」
35名中31名が成約までに値下げし、最も多かったのは「1回」の24名でした。
不動産売却の経験者35名に、成約までに売り出し価格を値下げした回数を聞いた結果です。
成約までの値下げ回数(n=35)
※1〜3名の項目は回答数が少ないため、参考傾向として掲載しています。
※割合は小数点以下を四捨五入しています。
値下げを1回以上行った人は35名中31名で、値下げなしで成約した人は4名でした。回数別では「1回」が24名と最も多く、「3回以上」は4名、「2回」は3名です。
不動産売却で値下げを経験した人は少数派ではなく、売却経験者の大半が成約までに一度は売り出し価格を見直していました。値下げに抵抗を感じた人も多くいましたが、今回の結果を見る限り、不動産売却の過程でよくある判断のひとつといえます。
ただし、値下げを2回以上行った7名中6名は、売却が3か月以上長引いていました。
値下げ回数と売却期間の関係
半年以上長引いた6名中4名が、成約までに2回以上値下げしていました。
| 売却スケジュール | 値下げなし | 1回 | 2回以上 |
|---|---|---|---|
| 想定通り(11名) | 4名 | 6名 | 1名 |
| 1〜2か月遅れ(11名) | 0名 | 11名 | 0名 |
| 3〜5か月長引いた(7名) | 0名 | 5名 | 2名 |
| 半年以上長引いた(6名) | 0名 | 2名 | 4名 |
※1〜3名の項目は回答数が少ないため、参考傾向として掲載しています。
値下げなしの4名は、全員が想定通りのスケジュールで売却を終えています。1回の値下げで成約した24名のうち11名は「1〜2か月遅れ」でした。半年以上長引いた6名では、2回以上値下げした人が4名を占め、そのうち3名は3回以上値下げしています。
ただし、値下げなしの4名には、不動産会社による買い取りや、不動産会社を買い手に想定した販売など、一般の買主向けとは異なる売り方をした人が含まれます。そのため「値下げしなかったから早く売れた」とは言い切れません。また「3回以上」の選択肢には、購入検討者からの値引き交渉に応じたケースも含まれています。
値下げを何度も重ねる前に、最初の売り出し価格と1回目の見直しをどう判断するかが、売却期間を延ばさないためのポイントになりそうです。
家が売れない最大の原因は「強気な売り出し価格」
35名中24名が「強気な希望額へのこだわり」を、売却が長引いた最大の原因に挙げました。
売り出しが想定以上に長引いた、あるいは長引きかけた最大の原因を聞いた結果です。この設問には、想定通りに売れた11名も「長引きかけた原因」として回答しています。
売却が長引いた最大の原因(n=35)
※1〜3名の項目は回答数が少ないため、参考傾向として掲載しています。
※割合は小数点以下を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。
「売り出し開始時の強気な希望額にこだわりすぎて最初の好機を逃したこと」が24名で、2位以下の3名を大きく上回りました。売り出し時期の判断ミス、物件固有の条件、季節・市場動向の変化はそれぞれ3名、買主のローン審査落ちや交渉破談は2名です。
家が売れない原因には売り出し時期や物件の条件などもありますが、経験者が最も多く振り返ったのは売り出し価格でした。強気な希望額にこだわったことで「最初の好機を逃した」と答えた人が35名中24名にのぼり、価格以外の原因を挙げた人は合わせて11名にとどまります。
裏を返せば、売り出し価格を最初から相場に合わせて設定できれば、家が売れないまま値下げを重ねる状況を防げる可能性があります。
想定より遅れた24名のうち20名が「価格」を原因に挙げた
想定より売却が遅れた24名中20名が、「強気な希望額へのこだわり」を原因に挙げました。
| 売却スケジュール | 強気な希望額 | それ以外の原因 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 想定通り | 4名 | 7名 | 11名 |
| 1〜2か月遅れ | 10名 | 1名 | 11名 |
| 3〜5か月長引いた | 6名 | 1名 | 7名 |
| 半年以上長引いた | 4名 | 2名 | 6名 |
※1〜3名の項目は回答数が少ないため、参考傾向として掲載しています。
1〜2か月遅れた11名では10名、3〜5か月長引いた7名では6名が、強気な希望額を原因に選んでいます。半年以上長引いた6名でも4名が同じ回答でした。一方、想定通りに売れた11名では4名にとどまり、7名はそれ以外の原因を挙げています。
遅れの幅にかかわらず、売却が遅れた人の多くが最初の売り出し価格を振り返っていました。経験者の教訓を聞いた設問でも「相場」に触れた回答が目立ち、売り出し価格を決める段階で相場を見極めることの大切さを挙げる声が多く見られます。
売り出し前に周辺の成約事例や複数の査定結果を確認し、相場に合った価格を把握しておくことが、売却期間を延ばさないための第一歩になります。
ふぁみりあは、売主様が売切ることを前提に、
適正価格・適正条件でのみ査定します。
値下げのタイミングと幅は?反応の停滞や担当者の提案がきっかけに
値下げした31名中24名が、閲覧数の停滞か不動産会社の提案をきっかけに1回値下げしていました。
成約までの値下げ回数と、値下げを決めた主な要因を組み合わせた選択肢から、1つを選んでもらった結果です。
値下げの回数と主な要因(n=35)
※1〜3名の項目は回答数が少ないため、参考傾向として掲載しています。
※割合は小数点以下を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。
「1回:閲覧数の停滞」と「1回:不動産会社の見直し提案」がそれぞれ12名で並びました。3回以上値下げした4名は、購入検討者からの値引き交渉への対応を選んでいます。
値下げのタイミングを売主の感覚だけで決めるのではなく、ポータルサイトでの閲覧数やお気に入り登録数、担当者からの提案といった、目に見える反応をきっかけに判断した人が多いことがわかります。
なお、この設問は回数と要因をセットで1つ選ぶ形式のため、要因だけの順位を示すものではありません。
値下げのタイミングは売り出し2〜4か月目が目安
値下げの時期を書いた8名中8名が、売り出しから2〜4か月目に最初の値下げをしていました。
値下げを決めた際の気持ちや変化を聞いた自由回答のうち、時期に触れた8名の内容を編集部で整理しました。最初の値下げは、売り出しから2か月目が4名、3か月目が2名、3〜4か月目と4か月目がそれぞれ1名です。
8名の多くは、売り出し後しばらく問い合わせが少ない状態が続いたことや、担当者からの提案を受けたことを、値下げのきっかけとして挙げていました。
売り出して2か月ほどたった頃、不動産会社の担当者から価格を少し見直してはどうかと提案されました。長く住んだ家だったので、安く手放すような気がして妻ともかなり迷いました。
——60代以上の売却経験者
ただし、これは8名の体験に基づく目安であり、物件や市場の状況によって値下げに適したタイミングは変わります。売り出しから2か月ほどを目安に、担当者と反響を振り返る機会をつくっておくと、値下げを判断する材料をそろえやすくなります。
値下げ幅は100万円前後の例が多い
値下げ額を書いた9名中5名が、100万〜150万円の値下げをしていました。
| 回答者 | 値下げ額 | 時期 | 値下げ後の変化 |
|---|---|---|---|
| 40代 | 数百万円 | 売り出し4か月目 | 閲覧数が伸び、週末に内覧予約が続いた |
| 30代 | 200万円 | 記載なし | 買い手が見つかった |
| 40代 | 150万円 | 記載なし | 問い合わせが急増し、週末に内覧3組 |
| 40代 | 約100万円 | 売り出し3か月後 | 翌週に問い合わせが増え、購入申し込み |
| 40代 | 100万円 | 売り出し2か月後 | 翌週に2組の内覧予約 |
| 30代 | 約100万円 | 記載なし | 直後から問い合わせと見学予約が増えた |
| 30代 | 約100万円 | 記載なし | 閲覧数が急増し、その週末に内覧予約 |
| 40代 | 50万円 | 記載なし | 閲覧数が急増し、週末に複数の内覧予約 |
| 30代 | 2か月ごとに50万円ずつ | 2か月ごと | 値下げのたびに閲覧数が増加 |
※個別の実例であり、参考傾向として掲載しています。
値下げを決めた際の気持ちや変化を聞いた自由回答のうち、値下げ幅に触れた9名の内容を編集部で整理しました。100万円前後が4名、150万円が1名で、そのほかは50万円、2か月ごとに50万円ずつ、200万円、数百万円でした。
9名全員が、値下げ後に閲覧数や問い合わせ、内覧予約が増えた、または買い手が見つかったと書いています。値下げ幅の大小にかかわらず、値下げをきっかけに反響の変化を感じた人がいることがわかります。
ただし、今回の調査では物件の価格帯を聞いていないため、金額だけで適切な値下げ幅は判断できません。値下げ幅を決める際は、周辺の成約事例をもとに不動産会社と相談し、物件に合った金額を検討することをおすすめします。
値下げ後はどうなった?問い合わせや内覧が増えたという声が多数
値下げした31名中19名が、値下げ後に閲覧数や問い合わせ、内覧が増えたと答えました。
値下げを決めた際の気持ちと値下げ後の変化を自由回答で聞き、編集部で内容を分類した結果です。
値下げをポータルサイトに反映した途端に問い合わせが急増しました。週末には3組の内覧予約が入るなど一気に反響が変わり、早期決断の重要性を実感しました。
——40代の売却経験者
値下げ後の変化としては「ポータルサイトでの閲覧数が急増した」「翌週に内覧予約が入った」「数週間後に購入申込につながった」など、値下げから短い期間で動きが出たという声が目立ちました。
一方で、40代の売却経験者からは「抜本的に反響が増えたという訳では無い」という声もありました。値下げは反響を変えるきっかけにはなっても、必ず成約につながるわけではありません。値下げ後の反響を担当者と確認しながら、次の手を検討することが大切です。
「安売りしたくない」葛藤と「終わりが見えない」不安
35名中26名が、売却中に最も疲弊したことに「終わりが見えない感覚」を挙げました。
売却中に最も疲弊した不安やストレス(n=35)
※1〜3名の項目は回答数が少ないため、参考傾向として掲載しています。
※割合は小数点以下を四捨五入しています。
「いつ買い手が見つかるか見通しが立たない『終わりが見えない感覚』」が26名で突出し、2位の「内覧時の清掃や日程調整」の5名を大きく上回りました。
値下げの葛藤を聞いた自由回答でも、「思い入れのある家」「資産価値を否定されたよう」といった言葉が多く見られました。
自分たちが大切に住んできた家だけに価値を下げられたような悔しさがあり迷いましたが、背に腹は代えられず値下げに踏み切りました。
——40代の売却経験者
安売りしたくない気持ちと、いつ売れるかわからない不安の両方を抱えながら、値下げを決断した人が多いことがうかがえます。経験者の教訓には、不動産会社の担当者とこまめに連絡を取ることで気持ちを保てたという声もありました。値下げの判断基準を担当者と事前に話し合っておくと、迷いを減らしやすくなります。
よくある質問
Q:不動産売却で値下げするのは失敗ですか?
A:35名中31名が成約までに値下げを経験しており、値下げは珍しい判断ではありません。値下げの回数は「1回」が24名で最も多く、値下げなしで成約した人は4名でした。ただし、半年以上長引いた6名中4名は2回以上値下げしていたため、回数を重ねる前に最初の見直しを丁寧に判断することが大切です。
Q:家が売れないとき、値下げのタイミングはいつが目安ですか?
A:時期を書いた8名中8名が、売り出しから2〜4か月目に最初の値下げをしていました。きっかけには、ポータルサイトでの閲覧数の停滞や、不動産会社の担当者からの見直し提案が多く挙がっています。8名の体験に基づく目安であり、物件や市場の状況によって適した時期は変わります。
Q:不動産売却の値下げ幅はどれくらいですか?
A:値下げ額を書いた9名中5名が、100万〜150万円の値下げをしていました。そのほかは50万円、2か月ごとに50万円ずつ、200万円、数百万円という回答でした。今回は物件の価格帯を聞いていないため、値下げ幅は周辺の成約事例をもとに不動産会社と相談して決めることをおすすめします。
Q:売り出し価格を高めに設定すると、家が売れないのですか?
A:35名中24名が「強気な希望額へのこだわり」を、売却が長引いた最大の原因に挙げました。想定より売却が遅れた24名に限ると、20名が同じ原因を選んでいます。経験者の教訓でも、売り出し前に相場を見極めることの大切さを挙げる声が目立ちました。
Q:家が売れないとき、値下げ以外にできることはありますか?
A:自由回答を分析した33名中21名が、掲載写真の撮り直しを試していました。明るい時間帯の撮影やプロのカメラマンへの依頼、不要な家具の片付け、内覧前の清掃などを組み合わせた人も見られます。不動産会社の見直しや追加をした人は4名でした。写真の撮り直しと同時に価格を見直した人も多いため、売れない原因を担当者と一緒に確認することが大切です。
まとめ
35名中31名が成約までに売り出し価格を値下げしたと回答しました。値下げの回数は「1回」が24名で最多です。売却が長引いた最大の原因には、35名中24名が「強気な希望額へのこだわり」を挙げました。体験談では、値下げのタイミングは売り出し2〜4か月目、値下げ幅は100万円前後の例が目立ちます。最初の売り出し価格を相場に合わせ、反響を見て早めに見直すことが、売却期間を延ばさないポイントです。